• Updated on 15/02/2026

バイリンガル教育に関して


実は、私たち一家は4年ほど前から、パリから南西約50Kmほど離れたランブイエというところに移り住んでいる。ランブイエという場所を選んだのは、実は当時フランスのルイ14世〜フランス革命あたりまでの歴史にハマって色々読み漁り、ルイ14世とモンテスパン侯爵夫人の嫡子であるトゥールーズ伯爵が譲り受けたランブイエ城や、王たちが足繁く狩りをしたランブイエの森に心を奪われていたからなのである。実は、ここは現在はフランス大統領の別荘として知られているのだが、現マクロン大統領が休暇で利用しているのは見たことがない。こんな自然豊かな環境にもかかわらず、パリのモンパルナス駅から快速で35分ほどで着くという、こんな場所に絶対他にも日本人が住んでいるに違いない、と思っていたのだが、実際に住んでみると4年の間、残念ながら日本人らしき方をお見かけすることが一切なかった。ところが、昨年の年末に突然下の9歳の娘が通っている新体操で一緒になった、娘と同じ歳の日仏のお友達(それも男女の双子さん)に出会い、ママが日本人だということで仲良しになり、念願のランブイエの日仏一家のお友達ができた。

日本寄りの日仏家庭

ご主人も一緒に家族4人を夕食にご招待して気付いたのだが、どうやらうちは日本にだいぶ寄せていた日仏家庭だったということがわかった。あちらの日仏ハーフのお子さん二人は、一切日本語を喋らないし、日本にも足を踏み入れたこともないのだという。夕食は手巻き寿司にしたのだが、手巻き寿司も初めて食べる、と喜んでいた。つまり、日本人のママさんが、ずっと双子さんたちにフランス語で話しかけているため、家族の共通語はフランス語なのだ。(これはこれで、家族で全員同じ言葉で喋れるのでいいとは思う。)実は、このことにはうちの家族は全員驚いていた。なぜなら、うちは子供たちは産まれたときから(何なら産まれる前から)、私は子供たちに日本語でしか話しかけていないので、うちの食卓は、子供二人と私が話す時は日本語になり、フランス人の夫が子供たちと話す時はフランス語になる。私と夫はフランス語で話している。それを聞いて、あちらのフランス人のご主人は、「じゃあ、(私の主人に向かって)君は他の3人が日本語で喋ってても、わからないままそれを聞いてるの?」と何とも言えない表情をしていた。

あちらのママさんにとっては、「お宅は二人とも日本語がペラペラでビックリ」だったそうなのだが、うちの子たちにとっては当たり前のことなのである。ちなみに、うちは毎食ほとんど日本食なので、朝食で納豆が残り一つになってしまっていると、恥ずかしながら納豆のために兄妹ゲンカをするぐらい本当に日本育ちの子供と変わらない日仏ハーフの子供たちなのだ。

もちろん、私は妊娠した時から「子供とはずっと日本語で話す」と決めていた。夫にも、「私はあなたがわからなくても、かまわず子供には日本語で話し続けるので、会話がわからないと困ると思うなら、今から日本語を勉強しておいた方がいいよ。」とあらかじめ宣言しておいた。当時、夫は日本語は一切勉強しない、そのかわり家庭が日本語の会話になっても文句を言わないと約束したので、今のところ文句は言っていない。それから、幼稚園はお弁当を二人分毎日作って、フランスにある日本の幼稚園に毎日通わせたし、漢字と国語の勉強も今も徹底的にしている。漫画や本も日本語で読ませている。実は、この徹底した日本語教育は、他の言語習得も容易にしているようで、二人とも学校の英語の成績はかなりいい。

日本語から英語へ

今、私の次の目標は、一家で英語圏に一時移住することである。残念ながら、夫の仕事はフランスでしかできない仕事なので、夫はフランスを行き来しなければならないし、目的は子供たちに英語を習得させることなので、1、2年の限定にはなってしまうが。私は自分がせっかくエンジニアになったので、英語圏にも積極的に履歴書を送って、就職活動中なのである。

今狙いを定めているのは、アイルランド。というのは、Brexit後、UKで働くことは難しくなったので、アイルランドしか選択肢はほぼないのだが、うちの家族はアイルランドには実はご縁があって、私のフランス人夫の曽祖母はアイルランドから来た移民なのだ。だから、当時パリのブルジョワ家庭にベビーシッターとして働くために一人移住して、その家の息子と結婚した、アイルランド人女性テレザの人生に時々想いを馳せ、家族4人であれこれ話している。